【畜産農業】養鶏農家の仕事には卵と食肉の2種類がある

卵と鶏肉を育てる養鶏農家

日本の農業と言って真っ先に思い起こすのは米でしょう。しかし、日本の農業で最も規模が大きいのは畜産農業です。その中の一つである養鶏の仕事ですが、近年の日本では大規模化、機械化が進んでおり、数万から数十万の鶏が飼育されている養鶏場が増えています。通常はそういった大きい養鶏場では効率を考慮していわゆるブロイラーで飼育される方法が主流です。

しかし、より手間のかかるフリーレンジと呼ばれる放し飼いや平飼いで、鶏が解き放たれている飼育方法を採用している農家もあります。よりおいしくヘルシーな地鶏を飼育することで、養鶏の中でも差別化が行われています。

養鶏はその目的に応じて、基本的に2つの種類に分けられます。1つ目は卵の収穫を目的に採卵鶏を飼育する養鶏で、2つ目が食用の取りを飼育する養鶏です。

 

採卵鶏の飼育と卵の出荷

採卵鶏の飼育で最も大切な仕事は、鶏たちにストレスを与えず、卵を産みやすい環境を整えた採卵養鶏場をキープすることです。通常、雌の鶏が卵を産み始めるのは生後120日位です。それまで雌の雛は育雛用のケージの中で飼育され、その後、成鶏ケージに移されます。そして、生後210日位が採卵鶏としてのピークを迎え、採卵鶏としての役割を終えれば鶏舎から出されて出荷されます。このように、おおよその周期が同じため、基本的には「オールイン・オールアウト」というまとまった数の鶏を同時期に入荷し、同時期に出荷する方法が取られます。

 

食肉鶏の飼育と出荷

秋田の比内地鶏や名古屋コーチンなど、日本には世界でも有数の高品質な鶏を生産している農家もあります。その飼育には手間も時間もよりかかりますが、世界に通用するブランドとして高い需要を誇っています。

一方、より一般向けの大規模な養鶏場ではブロイラーと呼ばれる食肉鶏を効率良く育てています。卵から産まれて雛になると、約50~60日間の飼育期間で2~2.5㎏前後に育った鶏の出荷が可能です。

それぞれの仕事に共通しているのは、鶏舎を常に清潔に保ち、ワクチン接種や消毒洗浄などで衛生面を高く保ち、法の規格に準じて安全な給餌を行うことです。

文書名:「 農家になろう」
著者・発行者: 株式会社Life Lab
URL: https://www.sangyo.net/contents/industry/poultry_farming.html
著者・発行者: 株式会社マイナビ
URL: https://agri.mynavi.jp/2020_09_01_130374/