農業はビジネスチャンスにあふれている
一般的に農業と言えば、シンプルに田畑で野菜や果物を育て、収穫して販売するだけであり、その販路も伝統的に農協に管理されている印象はないですか?野菜の値段も天候や消費者の嗜好によって左右され、そうした値付けも含め、生産者である農家が自分の頭で考えて経営しているイメージは薄いのではありませんか?しかし、こうした固定観念をいまだに持っているとしたら、それは既に過去のものであり、大間違いと言わざるを得ません。今や農業は大きなビジネスチャンスを持った産業です。
政府の規制緩和
1つ目の理由は、政府の農地規制緩和により農業への参入障壁が下がったことです。2001年以降、数回に及んだ法律改正により、借地であっても農業を始められたり、農地を所有する権利を得られたりなど、大企業だけではなく、中小企業であっても農業に参入できるようになりました。この動きに合わせ、地方自治体も農地を遊ばせておかずに活用できるさまざまな支援策を用意し、参入を推進しています。従来は広い土地と大型の初期投資が必須という認識が常識でしたが、個人で数百アールの狭い農地から始めて、オーガニックやニッチな野菜の生産を行うなどの差別化によって販路を開拓するなど、大規模な初期投資を行わずに新しいスタイルでの農業も可能です。
6次産業化という流れ
2つ目は、農家として農作物の生産だけを担うという枠を超え、協力者を巻き込みながらより統合的な経営スタイルを実践できるようになったことです。いわゆる第1次産業と呼ばれる農業に、第2次産業である加工、第3次産業である流通や販売までを全て統括することにより、販路を自ら開拓して、値付けも自分の裁量で行うことが可能です。その流れは新たな市場の開拓にもつながって、利益を最大化する効果があります。例えばネット通販の仕組みを利用して、生産した農作物を自ら加工して流通させれば、お客さんは日本全国どころか、海外まで広げることも可能です。農園にカフェやレストランを併設し、取れたての新鮮な農作物を使ったメニューを提供することで観光客の誘致にもつながります。
文書名:「農家になろう」
著者・発行者: インクグロウ株式会社
URL: https://www.business-summit.jp/Column/detail.php?id=1158612
著者・発行者: アデコ株式会社
URL: https://careersupli.jp/career/nougyou/