畜産農業という仕事
農業は、耕種農業と畜産農業、アグリビジネスの3つに分けられます。その中でも、最も大きな第一次産業が実は畜産農業であることはあまり知られていないかもしれません。畜産農業にも大きく分けて2つ種類があります。それは乳業を飼育して牛乳を搾り、バターやチーズ、ヨーグルトなどの乳製品を作る酪農と、牛や豚、にわとりを育てて食用に加工する畜産業です。日本は米を生産する農家が一番多いかと思われがちかもしれません。しかし、実はこの2つを合わせた畜産農業こそが、生産額では米や野菜よりも多い、最も大きな産業なのです。
近年、畜産業に従事している人々の高齢化が進み、後継者問題や、安い外国産の輸入肉との競争なども加わってその環境は厳しく、畜産農家も米や野菜の生産とを兼業する農家も珍しくありません。しかし、都会の生活に疲れた人が畜産農業に関わりたいと、地方に移住して一から勉強して始めるケースもあるように、畜産農業は独特の魅力を備えています。
畜産農業の魅力
酪農の分野で牛乳に関して言うと、鮮度が最も求められる商品なので、100%国産の生産体制です。 さらに畜産で言えば、日本人の消費者だけでなく、海外の消費者からも求められているのが和牛を中心とした国産の家畜です。高級な国産和牛や、ブランドとして扱われている高級豚、秋田で有名な比内鶏や名古屋コーチンなど、日本が誇る一大産業です。
こうした高い需要から見えてくる事実は、高いレベルの日本の畜産農業の質というものが、食の安全という面でも世界中で求められているということです。前述した通り、畜産農業は他の農業生産者と同じように、後継者不足に悩んでいます。つまり、世界で認められている日本の畜産農業を未来に残す担い手の活躍が期待されているということです。畜産農業の他の産業にはない特徴は何と言っても生き物を相手にしていることに尽きます。毎日世話をするのはもちろん大変ですが、命を相手にしながら世界に通用するブランドを生み出し、また食の安全を守っている日常は、毎日がやりがいにあふれている仕事であると言えます。
文書名:「農家になろう」
著者・発行者: 株式会社トップアスリート
URL: https://www.13hw.com/jobcontent/01_02_17.html
著者・発行者: 株式会社FPI
URL: https://inaka-start.com/news-event/news/chikusan.html